モデムアナライザ
Facsimile通信特性アナライザ ESシリーズ
ファクシミリ通信の設計評価・障害解析に最適
ES-200/150/100シリーズは、ファクシミリ通信における各種の通信障害 (送受信信号の衝突、遅延、パケットロス 等)を解析する ソフトウェアです。Windows OS 搭載のパソコンにインストールすることで、スーパーG3 FAX(V.34) (※ES-200/100)の信号をハー ドウェアモデムを使用せずに解析することができます。ファクシミリ装置開発時の不良解析や、伝送路で発生する ノイズ・遅延・ パケットロスによる影響で発生する通信障害の要因切り分けに威力を発揮します。 インターネット回線、5G等の次世代移動通信回線におけるFAX通信の障害解析に威力を発揮します。
1 Facsimile 通信特性アナライザの特長
Standard
ES-100シリーズ
ES-100N (標準)
ES-100ND
(OP.大容量ファイル解析)
- ◆主な仕様
- V.34,V.17,V.29,V.27ter
- プロトコル解析機能
- ◆主な用途
- 開発、品質評価、フィールド部門での評価
Middle
ES-150シリーズ
ES-150N (標準)
ES-150ND
(OP.大容量ファイル解析)
- ◆主な仕様
- V.17,V.29,V.27ter
- プロトコル解析機能
画情報デコード&表示機能
MH,MR,MMR対応
(OP. JBIG Decoder) - ◆主な用途
- 開発、品質評価部門での
解析/評価
High end
ES-200シリーズ
ES-200N (標準)
ES-200ND
(OP.大容量ファイル解析)
- ◆主な仕様
- V.34,V.17,V.29,V.27te
- プロトコル解析機能
画情報デコード&表示機能
MH,MR,MMR対応
(OP. JBIG Decoder)
- ◆主な用途
- 開発、品質評価部門での
解析/評価
Outband_IFFT機能
ある限定された時間範囲の波形の中で、パケットロスないしは、サンプルスリップの存在を目視できるように、スペクトログラムを3次元表示します。
新解析エンジン(Phase-C Decoder対応)の採用
ある限定された時間範囲の波形の中で、パケットロスないしは、サンプルスリップの存在を目視できるように、スペクトログラムを3次元表示します。
Facsimile通信特性アナライザは、最高速度V.34(33,600bps)通信のモデム復調処理をMATLAB言語で記述し、独自の高速処理を組込むことで、Windows OSで動作する汎用PC上のソフトウェアで実現しています。V.34通信の復調を実現するには、line probing、non-linearencoding、precoding、pre-emphasis、shell mapping、trellis encoding、frame switching、secondary channel等の処理を行いますが、これらの処理には高速信号処理が必要な為、今まではDSP及び専用ハードウェアが必要でした。新ESシリーズは、モデム復調処理をMATLAB言語で記述し、独自のアルゴリズムで高速処理することで、V.34通信の復調をソフトウェアで実現しました。右図は、V.29/V.17/V.34通信時のモデム復調constellation座標を示しています。V.34通信では1,664ポイントのシンボルを再現しています。
画情報デコード&表示機能(ES-200/150シリーズのみ)
Facsimile通信特性アナライザの新シリーズは、Phase-CでPIXを復調した信号に含まれている符号化された画情報を復元し、TIFFファイルに変換後、画像として表示します。復号可能な符号化方式は次の4種類です。
また、復号された画情報に関する詳細な情報(符号化方式、ECMの有無、Total line数、Error Line数、Pixel情報 等)も同時に表示しますので、FAX通信のプロトコル解析のみならず、画情報通信時の障害要因解析にも有効です。
2種類の解析方法
Facsimile通信特性アナライザは2種類の解析方法があります。
アイ・パターン・ジェネレータ機能
Facsimile通信特性アナライザの新シリーズは、V.34 FAX通信におけるモデム処理手順の進行状態を可視化できる 「アイ・パターン・ジェネレータ」機能を搭載しました。V.34 FAX通信のプロトコルはinfodata.txt,bitdump.txt 等で解析できますが、通信回線を含めた障害要因の解析には スペクトラム波形解析に加え、「アイ・パターン・ジェネレータ機能」が威力を発揮します。
①EQM(Equalizer Quality Monitor)
②PLL Pointer(phase Locked Loop Pointer)
③Equalizer Coefficient④Demodulated Data
⑤PP initial amp
⑥B1 Signal Constellation
本製品の主な機能
Facsimile通信特性アナライザの新シリーズは、Phase-CでPIXを復調した信号に含まれている符号化された画情報を復元し、TIFFファイルに変換後、画像として表示します。復号可能な符号化方式は次の4種類です。
FAX信号解析の流れ
ファクシミリ通信の解析方法
ファクシミリ通信の信号を解析するには、2通りの方法が有ります。
1. リアルタイム解析(アナログ回線のみ)
2. 録音ファイルによる解析
解析方法1. リアルタイム解析
・通話録音アダプター等で回線から直流をカットし、PCのマイク端子に直接FAX信号を入力します。
・信号をバッファメモリに格納しながらリサンプル処理し、プロトコル解析を行い結果を表示します。
・通信が終了すると、音声ファイルをPCのWAVフォルダ内に作成します。
解析方法2. 音声ファイルにより解析
・外部機器で音声ファイルを作成し、PCのWAVフォルダにインポートして使用します。
・フィールドでの障害解析に有効です。
注1)アナログ回線からの録音時には、直流をカットする回線アダプター等が必要です。
解析画面と情報出力
FAX解析ソフトを起動し、WAV(またはAU)ファイルを選択し、ファクシミリ信号を解析します。
解析結果は2種類のテキストファイルとして出力されます。
・bitdump.txt … ビット列情報
・infodata.txt … T.30プロトコル、フェーズ2制御情報
サンプルファイルをダウンロード
ダウンロードv34sample1.zip (5.74 KB)
2 製品仕様
ES-100シリーズ |
ES-150シリーズ |
ES-200シリーズ |
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|
ES-100N | ES-100ND | ES-150N | ES-150ND | ES-200N | ES-200ND |
対応規格 | V.8/V.21CH2/V.27ter V.29/V.17/V.34/T.30 | V.21CH2/V.27ter/V.29/ | V.8/V.21CH2/V.27ter V.29/V.17/V.34 T.4/T.6/T.30/T.82 |
|||
通信速度 | 33,600/31,200/ 24,000/21,600/ 14,400/12,000/ 4,800/2,400/ | 14,400/12,000/ | 33,600/31,200/ 24,000/21,600/ 14,400/12,000/ 4,800/2,400/ |
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プロトコル解析 |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
画情報デコード&表示 |
- | - | ◯ | - | ◯ | - |
通信ファイル分割 |
- | ◯ | - | ◯ | - | ◯ |
リアルタイム解析 |
◯ | - | ◯ | - | ◯ | - |
画像圧縮規格 | - | MH,MR,MMR
(Option:JBIG) |
MH,MR,MMR (Option:JBIG) | |||
使用環境 | ◆OS:Windows 8/8.1/10/11 (32bit/64bit) ◆CPU:Intel:Pentium4 2GHz以上(推奨) または AMD Athlon64 2GHz以上(推奨) ◆メモリ:3.5GB以上(推奨) ◆3~4GB以上の空き容量のあるハードディスク ◆USBポート×1(2.0以上) |
※Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。※Matlabは米国The MathWorks, Incにおける登録商標です。※Intel、インテル、Pentium4は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。※AMD Athlon64 は、Advanced Micro Devices,Inc.の商標です。
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